
ドバイ国際空港、LCCハブとして世界5位にランクイン
はじめに
2025年、ドバイ国際空港(DXB)が、格安航空会社(LCC)のハブ空港として中東地域でトップ、さらに世界で5番目に重要な拠点として評価されました。これは、航空データ分析の専門企業OAGが発表した「メガハブ・レポート2025」によるもので、ドバイの航空戦略の成功と、予算を重視する旅行スタイルの影響力拡大を明確に示しています。
LCCハブとしてのドバイ国際空港の実力
今回のレポートで、ドバイ国際空港はLCCの接続可能性において世界第5位という高い評価を受けました。これは、空港が提供する潜在的なLCC乗り継ぎ便の数が非常に多いことを意味します。この成功の背景には、いくつかの重要な要因があります。
フライドバイの貢献
ドバイを拠点とするLCCであるフライドバイ(flydubai)は、ドバイ国際空港の全フライトの約28%を運航しています。同社の積極的な路線展開により、空港のLCC路線数は前年比で4%増加し、ハブとしての地位をさらに強固なものにしました。
プレミアムサービスとの両立
ドバイ国際空港は、もともと高級なサービスを提供するプレミアムハブ空港として世界的に知られています。しかし、今回の結果は、同空港がプレミアムサービスと並行して、LCC市場でも競争力を高めていることを示しています。総合的な接続性ランキングでも、昨年の16位から順位を上げ、世界15位にランクインしました。
中東地域における航空業界の動向
中東地域に目を向けると、ドバイ国際空港がLCCハブとして首位の座を維持している一方で、他の空港も急速に成長しています。
- イスタンブール空港(IST):世界ランキングで8位から2位へと躍進し、最も大きな成長を遂げました。ターキッシュエアラインズが全フライトの約79%を占めています。
- リヤド空港(RUH):世界ランキングで42位から31位に上昇しました。
- ドーハ空港(DOH):カタール航空がフライトの77%を占め、依然として強力な競争相手です。
ドバイの未来に向けた空港計画
今後も増加が見込まれる航空需要に対応するため、ドバイ政府は将来的に多くの空港業務をアール・マクトゥーム国際空港(DWC)へ移管する計画を進めています。この新空港は、最大で2億6000万人の旅客受け入れ能力を持つ、世界最大級の主要空港となる予定です。
まとめ
ドバイ国際空港がLCCハブとして世界5位、中東で1位という評価を受けたことは、同空港が多様な旅行者のニーズに応えるダイナミックな航空拠点であることを証明しています。プレミアムサービスとLCCサービスの両方で高い評価を維持し、将来の大規模な空港開発計画も控えるドバイは、今後も世界の航空業界において中心的な役割を果たし続けるでしょう。
参考記事:Dubai Airport Named 5th Largest Hub in the World for Low-Cost Airlines