
ドバイの家賃支払いが変わる!小切手から月払いへ、賃貸契約の新たなトレンドを解説
はじめに
UAE(アラブ首長国連邦)では、これまで一度に数ヶ月分の家賃を小切手で前払いするのが一般的でした。しかし、近年この慣習に変化の兆しが見られます。多くのテナント(借主)が月払いを求めるようになり、それに応える形で家主側もデジタル決済による分割払いの受け入れに前向きになっています。本記事では、UAEにおける家賃支払いの新しいトレンドについて、その背景や仕組み、そして今後の展望を詳しく解説します。
家賃月払いへの移行とその背景
UAEの不動産テック業界では、テナントからの柔軟な支払い方法への需要が急速に高まっています。従来の一括前払い方式は、一度に大きな資金を準備する必要があり、多くの居住者にとって負担となっていました。この課題を解決するため、家賃を月々支払える新しいサービスが登場し、多くの支持を集めています。
この動きは、不動産取引のプロセスを近代化しようとする業界全体の流れとも一致しており、新しい商品やパートナーシップが次々と生まれています。
新しい月払いシステムの仕組み
この新しいトレンドを牽引しているのが、不動産情報プラットフォームとフィンテック企業の連携です。
主要なプラットフォームの動向
代表的な例として、大手不動産ポータルサイト「Property Finder」が、家賃の分割払いプラットフォーム「Keyper」への投資と提携を発表しました。この提携により、テナントは「Property Finder」のアプリやウェブサイトを通じて、家賃を12回の分割で支払うことが可能になります。このシステムの本格導入は2026年前半に予定されており、クレジットカードや銀行引き落としによる月払いが実現します。
費用の仕組み
月払いサービスは利便性が高い一方で、手数料が発生する場合があります。例えば、「Keyper」のサービスを利用する場合、年間家賃に一定のプレミアム(手数料)が上乗せされます。
- 具体例:年間家賃が100,000ディルハムの物件を4枚の小切手で支払う場合、月払いを選択すると、手数料として5%が上乗せされ、総額105,000ディルハムを12回(月々8,750ディルハム)で支払うことになります。
ただし、支払い回数が少ない従来の契約方法の方が、依然として総額を安く抑えられる傾向にあります。テナントは、自身の経済状況に合わせて最適な支払い方法を選択することが重要です。
月払い導入のメリット
家賃の月払いシステムは、テナントと家主の双方にメリットをもたらします。
テナント側のメリット
- 財務計画の容易化:月々の支出が平準化され、予算管理がしやすくなります。
- 初期費用の軽減:入居時に多額の現金を準備する必要がなくなります。
- 利便性の向上:デジタル決済により、支払いが簡単かつ迅速になります。
家主側のメリット
- 滞納リスクの低減:デジタル化により支払いが確実になり、滞納が減少します。
- 空室期間の短縮:柔軟な支払い方法を提供することで、より多くのテナント候補者にアピールでき、早く入居者が決まります。
- 新たな収益機会:月払いオプションの提供により、新たな収益が見込めます。
まとめ
UAE、特にドバイにおける家賃の月払いトレンドは、テクノロジーの進化とともに加速しています。従来の小切手による前払い制度も当面は残りますが、デジタル決済による月払いが新たな標準となる可能性を秘めています。この変化は、テナントにとってはより柔軟なライフプランを可能にし、家主にとっては安定した賃貸経営を実現する一助となるでしょう。
参考記事: Khaleej Times - 4 cheques to 12 instalments: Monthly rent payments trend in UAE