
ドバイ不動産市場の未来予測:2030年までに33万戸の新築住宅供給へ、価格はどうなる?
はじめに
世界中の投資家から注目を集めるドバイの不動産市場。その勢いは今後も続く見通しです。最新の分析によると、ドバイの高級不動産市場は成長を続け、今後5年間で33万戸を超える新築住宅が供給されると予測されています。本記事では、世界的なコンサルティング会社ナイトフランクのレポートに基づき、ドバイ不動産市場の将来的な展望と、住宅供給が市場に与える影響について詳しく解説します。
ドバイ高級不動産市場の成長予測
ドバイの不動産市場、特に高級物件セグメントは、今後も堅調な成長が見込まれています。ナイトフランクの予測では、2026年までに高級不動産市場の価格は約3%上昇するとされています。一方で、一般市場の価格上昇率は同年末までに約1%程度に落ち着くと考えられています。
この成長を支える主な要因は以下の通りです。
- 世界的な富裕層からの強い需要:世界中の富裕層がドバイの不動産を求めています。
- 国際的な富の流入:ドバイへの資金流入が継続しています。
- 国内投資家の増加:ドバイ在住の投資家層が厚みを増しています。
これらの要因が組み合わさり、パンデミック後、特に高級住宅への需要が急増しました。記録的な販売量、力強い価格上昇、そして安定した賃貸実績は、市場が過熱ではなく、確固たる基盤の上に成り立っていることを示しています。
今後5年間で33万戸超の住宅供給計画
旺盛な需要に応える形で、2020年以降、数多くの新規プロジェクトが立ち上げられており、住宅在庫は急速に増加しています。
ナイトフランクの分析によると、2026年から2030年までの5年間で、発表されたプロジェクトの70%が計画通りに完成した場合、合計で約33万1,000戸の新築住宅が市場に供給される見込みです。これは、年間平均で約6万6,000戸に相当し、ドバイの長期的な年間平均完成戸数である3万6,000戸を大幅に上回る数字です。
供給過剰のリスクと市場の見方
これほど大規模な供給計画には、供給が需要を上回る「供給過剰」のリスクが懸念されます。しかし、市場関係者はいくつかの理由から、その影響は限定的である可能性を指摘しています。
プロジェクト完成の遅延
現実には、発表された全てのプロジェクトが計画通りに完成するわけではありません。実際に、2022年から2024年にかけて約束された住宅のうち、期限内に完成したのは60%でした。さらに、2025年の第1四半期から第3四半期にかけては、この数字が46%にまで低下しており、建設業界の人材や資源が不足している可能性が示唆されています。
この「完成の遅れ」が、市場への急激な住宅供給を緩和する緩衝材の役割を果たすと考えられています。
影響は限定的か
専門家は、仮に市場が減速の兆しを見せたとしても、その影響は過去のサイクルのように市場全体に及ぶものではなく、より限定的になると見ています。具体的には、新規住宅の完成が集中する特定のエリアや、特定の価格帯で最初に影響が現れる可能性が高いと分析されています。
ドバイの市場は投機的なものではなく、人口増加、富の移転、経済の多角化といった構造的な需要ドライバーに支えられているため、今後も安定した成長が期待されています。
まとめ
ドバイの不動産市場は、今後5年間で33万戸を超える大規模な住宅供給を控えています。供給過剰のリスクは存在するものの、世界的な富裕層からの根強い需要と、プロジェクト完成の遅延という現実的な要因により、市場は安定を保ちながら成長を続けると予測されています。特に高級不動産セグメントは堅調な伸びが期待されており、ドバイが引き続き世界有数の不動産投資先であり続けることを示しています。