
ドバイ不動産市場、2025年第3四半期に過去最高を記録!取引額は5000億ディルハム(約20兆円)に迫る
序論:記録更新を続けるドバイ不動産市場
2025年のドバイ不動産市場は、驚異的な成長を遂げています。特に第3四半期(7月〜9月)には、四半期ベースで過去最高の取引実績を記録し、年初からの累計取引額は約5000億ディルハム(AED)(約20兆円)に迫る勢いを見せています。本記事では、この活況を呈する市場の最新動向を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
2025年第3四半期の驚異的な市場実績
市場データによると、2025年第3四半期における不動産取引は、件数・金額ともに前年を大幅に上回りました。
- 取引件数: 59,228件(前年同期比17.2%増)
- 取引総額: 1707億ディルハム(約6兆8280億円)(前年同期比19.9%増)
また、2025年1月から9月までの9ヶ月間の累計実績も非常に好調です。
- 累計取引件数: 158,200件(前年同期比20.5%増)
- 累計取引総額: 4988億ディルハム(約19兆9520億円)(前年同期比32.3%増)
これらの数字は、ドバイ不動産市場への投資家の関心が依然として高く、市場が力強く成長していることを示しています。
物件タイプ別の市場動向
市場の活況は、特定の物件タイプだけでなく、広範囲に及んでいます。特にアパートメント(日本でいうマンション)が取引の中心となっています。
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アパートメント: 49,370戸が販売され、取引額は943億ディルハム(約3兆7720億円)に達しました。これは前年から25.9%の増加であり、若手の専門家や初めて不動産投資を行う層から特に人気を集めています。
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ヴィラおよびタウンハウス: 家族層に人気のこれらの物件は、7,078戸が販売され、取引額は431億ディルハム(約1兆7240億円)でした。取引件数自体は前年比で23.3%減少したものの、1平方フィートあたりの平均価格が11.4%上昇して1,685ディルハム(約67,400円)となったことで、高価格帯での取引が市場を支えました。
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商業物件および土地: 商業物件の取引は41.9%増の1,565件、土地の売買も25.7%増の1,214件と、それぞれ大幅な伸びを記録しています。
市場を牽引する高額物件とオフプラン
ドバイ不動産市場の成長を支える大きな要因の一つが、高額物件の取引です。2025年第3四半期には、ジュメイラ・セカンド地区の住宅が2億5000万ディルハム(約100億円)で取引されるなど、注目を集める取引が相次ぎました。
また、市場全体の動向として特筆すべきは「オフプラン物件」の存在です。オフプランとは、建設が完了する前に販売される物件のことで、取引件数全体の73%を占めています。これは、将来の価値上昇を見込んだ投資家が積極的に市場に参加していることを示唆しています。
パンデミック後の急成長と今後の展望
ドバイの不動産市場は、パンデミック後に爆発的な成長を遂げました。第3四半期の売上高を比較すると、その成長は一目瞭然です。
- 2020年: 179億ディルハム(約7160億円)
- 2022年: 691億ディルハム(約2兆7640億円)
- 2024年: 1423億ディルハム(約5兆6920億円)
- 2025年: 1707億ディルハム(約6兆8280億円)
このように、市場はわずか数年で急拡大しました。2025年も記録的な取引が続いており、ドバイが世界中の投資家にとって魅力的な投資先であり続けていることを証明しています。
まとめ
2025年のドバイ不動産市場は、第3四半期に過去最高の取引額を記録するなど、力強い成長を続けています。アパートメントから高額なヴィラ、そして活発なオフプラン市場まで、多様な投資機会が存在します。今後もこの勢いが続くか、市場の動向から目が離せません。
参考記事: After a record third quarter, Dubai property sales are nearing Dh500 billion - propertynews.ae