
ドバイ-ラスアルハイマ間の移動時間が最大45%減、エミレーツロードの大規模拡張工事が始動
UAEの首長国の一つ、ラス・アル・ハイマ、中東初のカジノ建設を控え、不動産投資の界隈でも話題になっています。
ただラス・アル・ハイマのネックの一つが、ドバイからの交通の便です。ドバイから車で一時間強かかりますが、通勤ラッシュ時間帯だとさらに時間がかかってしまいます。
そんなドバイ-ラス・アル・ハイマ間の交通事情に明るいニュースが入ってきました。
新道路の計画
アラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー・インフラ省(MoEI)は、エミレーツロードの改良プロジェクトが開始されたことを発表しました。このプロジェクトは、ラスアルハイマからウンム・アル・クワイン、シャルジャを経由してドバイへ向かう通勤者の移動時間を最大で45%短縮することを目的としています。
この大規模なインフラ整備は、交通渋滞の緩和と経済活動の活性化に大きく貢献することが期待されています。
プロジェクトの主な内容
今回の拡張工事は、連邦の道路網における重要な一歩と位置づけられています。具体的な計画は以下の通りです。
- 総工費:約7億5,000万ディルハム
- 工期:2年間
- 拡張区間:アル・バディー・インターチェンジからウンム・アル・クワインまでの25km区間
- 車線拡張:各方向で現行の3車線から5車線へ拡張
- 交通容量の増加:1時間あたりの車両通行台数が約9,000台に増加(65%増)
インターチェンジの改良と交通網の強化
このプロジェクトには、道路拡張だけでなく、主要なインターチェンジの開発も含まれています。
第7インターチェンジの開発
特に重要なのが第7インターチェンジの開発です。ここでは、合計12.6kmに及ぶ6つの方向別ブリッジが建設されます。これにより、1時間あたり最大13,200台の車両を処理できるようになり、交通の流れが大幅に改善されます。
さらに、主要道路の両側には合計3.4kmのサービスロードも建設され、地域住民や商業施設へのアクセスも向上します。
期待される多岐にわたる効果
エミレーツロードの改良は、単なる移動時間の短縮にとどまらず、社会経済全体にプラスの効果をもたらします。
交通渋滞の緩和と環境への配慮
UAEで最も交通量の多い連邦道路の一つであるエミレーツロードの交通渋滞が緩和されることで、通勤者のストレスが軽減されます。また、交通渋滞に起因する排出ガスの削減にも繋がり、環境負荷の低減に貢献します。
経済活動の促進
首長国間の人やモノの流れがスムーズになることで、貿易やサービスの流通が活発化し、経済全体の成長を後押しすることが期待されています。
エネルギー・インフラ省の連邦インフラプロジェクト部門次官補であるユーセフ・アブドラ氏は、「このプロジェクトは単なる道路拡張ではなく、急速な人口増加と経済成長の需要に応える、より先進的で効率的、かつ持続可能な連邦道路網を構築するための質的な飛躍である」と述べています。