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「利回り7%」の本当の姿とは?正しく計算して手元に残る利益を最大化するために

「利回り7%」の本当の姿とは?正しく計算して手元に残る利益を最大化するために

ストーリー
#賃貸利回り#為替と不動産#ドバイ不動産市場

ドバイ不動産は利回りが高いと言われ、「7%」という数字を目にすることがあります。ところが、その7%は、管理費や空室期間などを差し引く前の数字かもしれません。購入時の登録費用や日本からの送金費用も含めて考えると、手元に残る金額は変わります。表示された利回りの裏に、どんな費用があるかご存じでしょうか。

YAMATO CAPITAL代表の戸山昇氏は、ドバイ不動産の魅力として賃貸収入を挙げる一方、購入前には「いくらで買えるか」だけでなく「何を差し引いて、いくら残るか」を見る必要があると言います。

表示利回りと、手元に残る利回りは違う

表面利回りは、一般に「年間賃料 ÷ 物件価格」です。たとえば、100万AEDで購入した物件を年間7万AEDで貸せれば、表面利回りは7%になります。しかし、7万AEDがそのままオーナー様の手元に残るわけではありません。

保有中にかかる費用として、建物の共用部分などを維持するサービスチャージ、賃貸管理を任せる場合の委託料、室内の修繕費を確認します。募集から入居までに空室期間があれば、その分の賃料も入りません。物件価格だけを分母にすると、購入時の費用も計算から抜けます。

なかでもサービスチャージは物件の種類によって大きく違う点を、戸山氏は強調します。戸山氏によると、年間の目安は通常のレジデンスで1平方フィート(sq ft)当たり約20 AED、ホテルレジデンスで33〜40 AED、ヴィラで3〜4 AEDです。建物ごとの料率に請求対象の面積を掛けて年間額を見積もれますが、これらはドバイ全域に共通する相場ではありません。

不動産会社が64棟を調べた公開調査でも、調査対象の平均はBusiness Bayが18.20 AED、Dubai Marinaが19.40 AED、JVC・JVTが13.80 AED/sq ftとエリアによって違います。同じ賃料が見込める二つの物件でも、建物の維持費によって収支は変わります。購入候補が決まったら、概算値だけで判断せず、建物・年度ごとの料率と請求対象面積をドバイ土地局のService Charge Indexや請求書で確認してください。

100万AEDの物件なら、何を差し引くか

次は計算方法を示すための仮定の例です。実在する物件の賃料、費用、運用実績ではありません。

項目仮定した金額
物件価格1,000,000 AED
年間の満室時賃料70,000 AED
サービスチャージの請求対象面積800 sq ft(仮定)
サービスチャージの料率年間20 AED/sq ft(仮定)
サービスチャージ年間16,000 AED(800 sq ft × 20 AED)
賃貸管理の委託料年間3,675 AED(70,000 AED × 5%=3,500 AED、委託料へのVAT 5%=175 AED)
空室による賃料減年間約5,833 AED(1か月分)
修繕のための予備費年間3,000 AED

賃貸管理の委託料は、満室時の年間賃料70,000 AEDの5%を基準とし、その委託料にUAEの標準税率5%の付加価値税(VAT)がかかると仮定しています。賃料そのものにVATを掛けた金額ではありません。UAE連邦税務庁の案内でも、標準税率は5%とされています。

この条件では、年間賃料から上記の保有費用と空室分を引くと、所得税などを差し引く前・送金費用を除く年間収支は約41,492 AEDです。表面利回りは7%ですが、購入時の費用を含める前でも、物件価格に対する割合は約4.1%になります。同じ800 sq ftでも、ホテルレジデンスに戸山氏が挙げた目安の33〜40 AED/sq ftを当てはめると、サービスチャージだけで年間26,400〜32,000 AEDになります。実際の料率は建物ごとに確認が必要です。

ドバイ土地局(DLD)の登記費用は、オフプランの仮登録でも完成物件の売買登録でも、売買価格の合計4%です。

この例で買主が4%の全額を負担すると仮定すれば、物件価格と登記費用の合計は104万AEDです。約41,492 AEDを104万AEDで割ると、約4.0%になります。これは所得税などを差し引く前・送金費用を除く概算で、登記関連のその他の費用、借入費用、売却時の費用も含めていません。

ここで大切なのは「実質利回りは必ず4%」という結論ではありません。購入前に各費用の見積もりを集め、空室や修繕が増えた場合も同じ表で試算することです。

日本からの送金費用は、表示手数料だけでは測れない

日本の金融機関から資金を送る際は、送金手数料に加えて為替レートの差も負担になります。「広告や見積書に表示される送金手数料だけで比べると、実際のコストを見誤ります」と戸山氏は注意を促します。同じ日に同じ円額を両替した場合、最終的に何AEDが着金するかを比べる必要があります。

購入代金を分割して支払うオフプラン物件では、支払日ごとに円換算額が変わります。比較するときは、適用レート、手数料、着金額、着金予定日を金融機関ごとに確認しましょう。適用レートは金融機関によってもことなるので、しっかり比較することが重要です。

また、ドバイ不動産の支払い方法は銀行送金の他にも、クレジットカードや仮想通貨などを扱っているデベロッパーもあります。しかし、支払方法には物件や売主による制限もあります。利用できるか分からない方法を前提に、資金計画を組まないことが重要です。

物件を比べるなら、同じ条件で収支を並べる

候補が二つ以上ある場合は、想定賃料の根拠、年間サービスチャージ、賃貸管理料、空室期間、購入費用、送金費用を同じ表に並べます。賃料は募集広告の希望額なのか、実際に契約された金額なのかも分けてください。

高い利回りの表示は検討のきっかけになります。しかし購入を決めるのは、その数字の前提と、支出が増えたときにも保有を続けられるかを確かめてからです。購入の流れや費用項目の全体像は、ドバイ不動産の購入ガイドもご覧ください。

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